西武は10月30日、平良海馬投手(26)がポスティングシステムを利用して米大リーグ(MLB)へ移籍することを容認すると発表した。広池浩司球団本部長が同日、埼玉県所沢市の球団施設で本人に直接、容認を伝えた。
容認の経緯と球団・本人の言葉
広池本部長は「平良投手は、これまでチームの要望に応じてさまざまな役割を担い、タイトルを獲得するほどの結果を残してくれました。今度は私たちが彼の要望に応える番ではないかと思い、その気持ちを伝えました」と容認の理由を説明。「私の中では、間違いなくNPBナンバーワンの投手です」と称賛した。
平良は球団を通じ、「長い間、メジャーでプレーしたいという思いを持っていたので、ようやくそこに一歩踏み出せたと感じています。ドラフトで指名していただき、9年間プレーする中で、スタッフの皆さんやチームメイトと、本当に楽しく、素晴らしい時間を過ごすことができました」とコメントした。
先発・中継ぎ・抑えで結果を残した実績
平良は2017年ドラフト4位で沖縄・八重山商工高から西武に入団。2020年の新人王を皮切りに、2022年は最優秀中継ぎ投手賞、昨季は最多セーブ、そして今季は先発に転向して最優秀防御率のタイトルを獲得した。3つの役割すべてでタイトルを手にしたオールラウンダーだ。
今季の成績は12勝、防御率1.36、141奪三振、WHIP0.96。通算では325試合に登板し、37勝24敗、111ホールド、62セーブ、防御率1.78をマークしている。プロ2年目のオフに球団へメジャー挑戦の希望を伝えていたという。代理人は敏腕として知られるスコット・ボラス氏だ。
今後のスケジュール——カギを握る労使協定
ポスティングの申請期間は11月1日から12月15日まで。申請が受理されて公示されると、全球団との交渉が45日間可能になる。
ただ、MLBの現行労使協定が12月1日(日本時間2日)に失効し、労使が合意できなければロックアウトに突入する可能性が高い。ロックアウト期間中は契約交渉ができず、交渉期限が12月1日に前倒しになる見通しとされる。平良は「交渉期間は長い方がいい」として、11月1日にも申請する見込みだ。
31日の取材では「単純にうれしいですし、ここから頑張りたい」と心境を語った。行きたい球団については「全くない。必要としてくれるところでプレーしたい」と、30球団どこでも構わない姿勢を示した。メジャーでは先発を希望し、目標は「サイ・ヤング賞受賞」だ。
西武への影響と米メディアの評価
西武は昨年の今井達也(現アストロズ)に続き、2年連続のポスティング容認となる。球団のエース格が抜ける戦力ダウンは避けられないが、広池本部長は「MLBの打者にどのような投球をするのか、本当に楽しみです」と送り出した。
米メディアでも関心は高く、MLB公式サイトの「今オフのFA市場での注目選手」で22位にランクインしたとの報道もある。ジャイアンツなどが獲得に乗り出す可能性も取り沙汰されている。
日本のエースが世界の舞台でどこまで通用するのか。ポスティング申請から45日間の交渉が、いよいよ始まる。
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