気象庁は16日、北海道から東海地方の広い範囲に発表した緊急地震速報(警報)を取り消した問題について、原因が判明したと発表しました。マグニチュード(M)6.9の地震をM9.9と過大に推定した背景には、システムの不具合がありました。毎日新聞やテレビ朝日、ケータイWatchなどが伝えました。
走行中の新幹線も緊急停止
16日午後0時40分、北海道から中部地方にかけて「最大震度7の地震が起きる」とする緊急地震速報が発表されました。走行中の東海道新幹線では緊急停止する震度が推定されたため、変電所からの送電を停止する仕組みが作動し、一時的に運転を見合わせました。ところがその8分後の午後0時48分、気象庁は取り消しを発表。実際に起きていたのは、カムチャツカ半島付近を震源とするM6.9(深さ約160キロ)の地震で、日本の最大震度は1でした。
遠方の観測点を除外する機能が作動せず
気象庁の説明によると、震源を誤ってカムチャツカ半島のかなり東の場所と判定し、次に千島列島を誤って震源と設定してM9.9と算出。さらに計算用と予測用で異なる震源が用いられたこともあり、広範囲に警報が出されました。本来は2020年の鳥島近海地震を踏まえ、震源から700キロ以上離れた観測点を計算から除外する機能が導入されていましたが、今回の処理では正常に作動していませんでした。日本から遠く離れた震源に国内用の計算式を適用したことも要因です。システムへの不正アクセスは確認されておらず、サイバー攻撃の可能性は否定しています。
運用開始以来初の取り消し、謝罪と緊急修正
緊急地震速報の警報の取り消しは、2007年10月の運用開始以来初めてです。気象庁は16日に3回にわたって会見を開き、「大変なご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」と謝罪。16日午後9時半ごろには遠方観測点の除外機能が正常に作動するよう緊急の不具合修正を実施し、今回の地震に対して警報が発表されなくなることを確認しました。気象庁は引き続き詳細な調査を進め、再発防止策を講じるとしています。
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