国連で核廃絶決議案、33年連続で採択 賛成は150カ国に増加、中ロなど7カ国が反対

国連総会議場をイメージした編集イラスト

国連総会の第1委員会(軍縮)は10月27日(米ニューヨーク現地時間)、日本が提出した核兵器廃絶を目指す決議案「核兵器のない世界に向けた共通の取組(Common steps towards a world without nuclear weapons)」を、150カ国の賛成で採択した。採択は33年連続で、賛成国は昨年より5カ国増えた。共同通信などが伝えた。

賛成150、反対7、棄権25

採決の結果は賛成150カ国、反対7カ国、棄権25カ国だった。国連が公表した会合記録によると、反対したのはブルンジ、中国、北朝鮮、イラン、イスラエル、ロシア、南アフリカの7カ国。棄権した25カ国には米国やフランスが含まれる。米国は昨年、6年ぶりに棄権に転じており、今回も棄権した。

茂木敏充外相は10月28日、決議案が150カ国の支持で採択されたことを歓迎する談話を発表した。

決議案の中身:NPT再検討会議の決裂に言及

決議案は、2026年4月27日から5月22日まで開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議が「実質的な最終文書について合意に至らなかった」(決裂)ことに言及。核兵器国に対し、軍縮に向けた交渉義務の「完全な履行」を求めた。

また、北朝鮮を「核兵器国として認められない」ことを強調し、同国の核兵器や弾道ミサイルの「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄」の実現に向けた決意を表明。査察の受け入れを含むNPTと国際原子力機関(IAEA)の保障措置順守への早期復帰も促している。

なぜいま、この決議なのか

背景には、核兵器国の不透明な軍備増強への懸念と、NPT体制の行き詰まりがある。春のNPT再検討会議が合意文書なしで終わった後、日本は核兵器国の不透明な増強に懸念を示す形でこの決議案を提出した。決議案は技術的な理由で10月26日に再発行され、提出国には日本を含む18カ国が名を連ねている。

軍縮会議日本政府代表部の市川とみ子大使は27日、核兵器国だけでなく非核兵器国の間でも核軍縮に向けた立場の違いがある中、「日本の実践的な取り組みが幅広い支持を得られた」と述べた。

核廃絶への願いを象徴する平和の鳩の編集イラスト

今後の見通し

決議案は12月上旬の国連総会本会議で採決され、可決されれば正式な国連総会決議となる。唯一の戦争被爆国として毎年この決議を提出してきた日本の取り組みが、核兵器のない世界に向けてどれだけ実効性を持つかが今後問われることになる。

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