文化の日の11月3日、皇居で文化勲章の親授式が行われ、今年度の文化勲章受章者8人に天皇陛下から文化勲章が贈られた。受章者には、今年のノーベル化学賞に選ばれた硤合憲三氏や、「スーパーマリオ」の生みの親として知られる任天堂の宮本茂氏が含まれている。文化勲章は、日本の文化の発展に卓越した功績があった人に贈られる栄誉だ。
受章者8人の顔ぶれ
2026年度の文化勲章受章者は次の8人だ。政府が10月23日に発表していた。
- 石井幹子氏(88)——デザイン(照明)
- 伊東豊雄氏(85)——建築
- 黒岩常祥氏(84)——生物科学
- 塩川徹也氏(81)——フランス文学
- 硤合憲三氏(76)——有機合成化学、今年のノーベル化学賞受賞者
- 都倉俊一氏(78)——大衆音楽・音楽著作権
- 長田重一氏(77)——免疫学
- 宮本茂氏(73)——メディア芸術(ゲーム)
受章者の平均年齢は80.3歳。文化功労者21人の顕彰式は、11月4日に東京都内のホテルで行われる予定だ。
ゲーム分野で初の快挙——宮本茂氏とは
宮本茂氏は、任天堂の代表取締役フェローを務めるゲームクリエイターだ。『スーパーマリオ』シリーズや『ゼルダの伝説』シリーズの生みの親として世界的に知られ、ゲームという新しいメディア芸術の分野で日本の文化振興に大きく貢献したことが評価された。ゲーム分野からの文化勲章受章は初めてで、照明デザインの石井氏とともに、初めての受章分野となったことが話題を呼んだ。
ゲームはかつて「子どもの遊び」と見られることもあったが、今では映画や音楽と並ぶ文化として世界中で楽しまれている。宮本氏の受章は、ゲームが日本の文化として正式に認められた象徴的な出来事とも言える。
ノーベル化学賞の硤合憲三氏も同時受章
硤合憲三氏は、右手と左手のような鏡映しの関係にある分子の片方だけが、自らを複製して増える「不斉自己触媒反応」を発見したことで知られる有機合成化学者だ。今年のノーベル化学賞に選ばれた人に、その年の文化勲章を贈るのは慣例で、硤合氏は文化功労者にも同時に選ばれた。
文化功労者21人も発表——渡辺貞夫氏、りんたろう氏ら
文化功労者には、ジャズサックス奏者の渡辺貞夫氏(93)、アニメーション映画監督のりんたろう氏(85)、プロゴルファーの岡本綾子氏(75)ら21人が選ばれた。渡辺氏と琉球舞踊の志田房子氏は、初の顕彰分野での選出となった。
文化の日と文化勲章——なぜ11月3日なのか
11月3日は「文化の日」で、祝日法では「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」と定められている。文化勲章の親授式が毎年この日に皇居で行われるのは、文化の日という祝日の趣旨と深く結びついている。1946年に日本国憲法が公布された日でもある11月3日は、日本の文化と平和を考える日として位置づけられてきた。
まとめ
2026年度の文化勲章は、ゲーム分野で初の宮本茂氏、ノーベル化学賞の硤合憲三氏ら8人に贈られた。科学、建築、文学、音楽、ゲームと幅広い分野の功績がたたえられた今回の親授式は、日本の文化の多様さと厚みを示すものとなった。翌4日の文化功労者顕彰式とあわせて、文化の日にふさわしい栄誉の2日間となる。
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(出典:NHK、時事通信、読売新聞の報道をもとに編集部が解説)

