複数の韓国メディアは24日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が同日、中国を訪問したと報じました。韓国の聯合ニュースによると、金氏は中国遼寧省丹東を訪問し、北朝鮮と中国を結ぶ「新鴨緑江大橋」を渡ったとされています。韓国政府関係者の話として時事通信も同様に伝え、共同通信は北朝鮮国境で厳戒態勢が敷かれていると報じました。中国や北朝鮮の当局による公式発表は現時点で確認されておらず、訪問の詳細は韓国メディアの報道に基づくものです。(聯合ニュース、時事通信、共同通信、TBS)
開通直後の新橋を経由
金氏が渡ったとされる新鴨緑江大橋は、中国の丹東と北朝鮮の新義州を結ぶ片側2車線の自動車橋です。2014年に完成しながら、両国関係の悪化や国境封鎖などを理由に約12年間にわたり未開通のままでしたが、10月15日にようやく開通しました。丹東は中朝貿易の約7割を担うとされる貿易都市で、新橋の開通は両国の経済的な結びつきを強める象徴とみられています。金氏の訪中は、昨年9月に北京での軍事パレードに出席して以来、約1年ぶりとなります。
急速に進む中朝関係の改善
中朝関係は、北朝鮮のロシアへの接近などを背景に2024年に一時冷え込みましたが、昨年9月の金氏の訪中を転機に急速に改善しました。今年6月には習近平国家主席が北朝鮮を7年ぶりに訪問し、首脳会談で関係深化の方向性を確認。10月20日には習氏が金氏の祝電に返電し、両国の伝統的な友好と協力を発展させる意思を改めて示しました。韓国統一部は新橋の開通を「首脳合意履行の初事例」と評価しています。▼関連記事: https://jpnewshub.online/archives/4871
なぜ今なのか――米朝・米中の駆け引き
今回の訪中の背景として、専門家の間では米国をめぐる駆け引きが指摘されています。トランプ米大統領は金氏との直接会談に意欲を示しており、中国側は北朝鮮への影響力を対米交渉のカードにしたい意向があるとみられます。一方、金氏にとっても、米国と向き合ううえで中国とロシアの双方を後ろ盾にしておくことが外交上の力になるとの見方があります。橋の開通からわずか9日後の訪中は、両国が関係強化を急いでいることを示すものといえます。
日本への影響と今後の焦点
中朝首脳の動きは、日本の安全保障にも直結します。北朝鮮の核・ミサイル問題や日本人拉致問題をめぐる情勢は、米朝・中朝の関係に大きく左右されるため、今回の訪中で何が話し合われたのかが今後の焦点となります。聯合ニュースは中朝首脳会談の可能性を伝えていますが、会談の有無や内容は公式発表を待つ必要があります。北朝鮮国境の厳戒態勢や丹東での動向など、続報に注目が集まります。▼関連記事: https://jpnewshub.online/archives/4880
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