11月1日午前7時15分ごろ、三重県南東沖を震源とする地震があり、約550キロ離れた福島県で最大震度3を観測しました。震源はごく近くのはずの三重県ではなく、はるか遠方の東北地方が最も強く揺れた——気象庁などによると、これは深い震源の地震に特有の「異常震域」と呼ばれる現象です。この海域で震度3以上を観測するのは、2022年11月以来、4年ぶりのことです。
今朝の地震、何が起きたのか
気象庁によると、地震の概要は次の通りです。
- 発生時刻:11月1日 午前7時15分ごろ
- 震源地:三重県南東沖(北緯33.7度、東経137.1度)
- 震源の深さ:約350キロ
- 規模:マグニチュード6.1
- 最大震度:3(福島県大熊町、双葉町、浪江町)
この地震による津波の心配はありません。
時事通信の報道では、震度2を観測した地点は北海道から関東の広い範囲に及び、北海道浦幌町や東京都千代田区、横浜市などでも揺れが確認されました。一方で、震央に比較的近い三重県や愛知県では震度1以上の観測はなく、近畿地方でも震度1を観測したのは大阪府大東市と和歌山県古座川町にとどまったと報じられています。震度3を観測したのが「3町だけ」という偏った震度分布が、今回の特徴です。

「異常震域」とは? 地震活動そのものの異常ではない
震源から遠い場所のほうが強く揺れる現象は「異常震域(いじょうしんいき)」と呼ばれます。名前に「異常」と付いていますが、これは地震活動そのものが異常だという意味ではありません。
気象庁は、この地震が日本付近で沈み込む太平洋プレートの内部で発生したと分析しています。震源が非常に深い深発地震では、地震波がプレートの中を衰えないまま伝わり、遠く離れた太平洋側の地域で揺れが大きくなることがある——ウェザーニュースは過去の解説で、この現象は深発地震に特有のもので、地震活動の異常を示すものではないと説明しています。つまり「異常」なのは震度の分布の形だけであり、地震の仕組みとしてはよく知られた現象なのです。
三重県南東沖は深発地震の「常連」
三重県南東沖では、深さ300キロを超える深発地震がたびたび発生しており、そのたびに似たような揺れ方が記録されてきました。ウェザーニュースによると、1984年1月1日のマグニチュード7.0の地震では、東京都千代田区や横浜市、福島県などで最大震度4を観測しています。今回のように震度3以上を観測したのは4年ぶりですが、この海域の深発地震が異常震域を伴うのは珍しいことではありません。
防災の観点から気をつけたいこと
深発地震は震央付近がほとんど揺れないため、「近くで地震があったのに揺れなかった」という感覚と、遠方で思わぬ揺れを感じるというギャップが生じます。気象庁の発表では今回の地震に津波の心配はありませんでしたが、深発地震だからといって油断は禁物です。深い震源の地震では、遠く離れた地域で家具が倒れたり物が落ちたりする可能性もあります。
日ごろから家具の固定や非常持ち出し品の確認など、基本的な備えを見直すきっかけにしたいところです。
(参考:気象庁、時事通信、ウェザーニュース、日本気象協会)
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