サントリーホールディングス(HD)とサントリービバレッジ&フードは2日、グループが利用する外部のクラウドサービスが第三者による不正アクセスを受け、従業員など約10万人分の個人情報が漏えいしたと発表した。漏えいしたのは氏名やメールアドレス、電話番号などで、2026年新卒採用への応募者7173人分も含まれていた。クレジットカードなどの決済情報は含まれておらず、現時点で不正利用は確認されていないという。
漏えいが確認された情報の内訳
両社によると、漏えいしたのはクラウドサービス上に保管されていた従業員や関係者の氏名、メールアドレス、電話番号、所属などの情報。対象は現・元従業員や取引先関係者ら約10万人に上る。
また、2026年新卒採用に応募した学生7173人分の氏名、メールアドレス、電話番号なども漏えいの対象となった。採用選考に関する情報が含まれていた可能性もあるという。
一方で、クレジットカード番号や銀行口座などの決済関連情報は当該クラウドサービスには保管されておらず、漏えいは確認されていないとしている。
10月28日の異常検知から公表までの経緯
両社は10月28日にクラウドサービスへのアクセスに関する異常を検知し、直ちに外部からのアクセスを遮断するとともに、外部の専門機関による調査を開始した。その後の調査で、第三者による不正アクセスと情報の外部持ち出しが確認されたため、2日の公表に至ったという。
漏えいの対象者には個別に連絡を取るとともに、専用の問い合わせ窓口を設置した。不審なメールや電話に注意するよう呼びかけている。
同日相次ぐサイバー攻撃の公表——ノジマでは約700万件

2日はサントリーHDのほか、家電量販大手のノジマもサイバー攻撃を受けたと発表した。ノジマによると、ECサイト「ノジマオンライン」などで最大約700万件の個人情報が漏えいした可能性があるという。漏えいした可能性があるのは氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどで、クレジットカード情報は含まれていないとしている。
ノジマは10月30日にサーバーへの不正アクセスを確認し、ECサイトを一時停止。外部専門機関と連携して原因の特定と復旧を進めている。
対象者が今取るべき対策

個人情報の漏えいが確認された場合、まず不審なメールやSMS、電話に注意することが重要だ。企業をかたったフィッシング詐欺に悪用される恐れがあるため、身に覚えのない連絡には応じず、公式の問い合わせ窓口に確認するのが望ましい。
また、漏えいしたメールアドレス宛てに迷惑メールが増える可能性がある。パスワードの使い回しをしている場合は、他のサービスでも変更を検討したい。
原因の特定と再発防止が今後の焦点
サントリーHDは、不正アクセスの手口や侵入経路の特定を進めるとともに、クラウドサービスの設定見直しや監視体制の強化など再発防止策を講じる方針だ。外部クラウドを利用する企業では、委託先のセキュリティ管理体制の確認が改めて課題となっている。
個人情報保護委員会への報告も行うとしており、今後の調査結果の公表が注目される。
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サントリーHDは「対象となるお客様や関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます」とコメントしている。
なお、同社は2025年8月にもサイバー攻撃を受け、グループの基幹システムに障害が発生していた。今回の不正アクセスとの関連は現時点で明らかになっていない。
以上
(了)

