資生堂ランニングクラブは10月14日、2027年3月末をもって実業団としての活動を休止し、休部すると公式サイトで発表しました。1979年に発足した名門チームが、約半世紀の歴史に幕を下ろすことになります。日本の女子陸上界を牽引してきたチームの決断に、関係者やファンからは驚きと惜しむ声が上がっています。

約半世紀にわたり女子陸上を牽引した名門
資生堂ランニングクラブは1979年に発足し、日本の女子陸上界を約半世紀にわたり牽引してきました。全日本実業団対抗女子駅伝、通称クイーンズ駅伝では、2006年と2022年の2度にわたって優勝しています。2022年の優勝時には、2時間12分28秒の大会新記録を樹立しました。
輩出した選手も錚々たる顔ぶれです。谷川真理さん、五輪3大会連続出場の弘山晴美さん、2024年パリ五輪のマラソン代表だった一山麻緒さんら、日本の女子長距離界を代表する選手たちがこのチームから巣立っていきました。実業団女子駅伝の歴史を語るうえで、欠かせない存在でした。
五島莉乃ら現役7名の今後は
現在、チームには部員7名が在籍しています。その中心が、パリ五輪10000m代表の五島莉乃選手(28)です。五島選手は今年3月の名古屋ウィメンズマラソンで7位(2時間24分44秒)に入り、ロサンゼルス五輪代表選考レースであるMGCへの出場権を保持しています。
今年4月には、新卒の有望選手2人が加入したばかりでした。将来を嘱望される若手にとっては、厳しい知らせとなりました。会社側は、選手・スタッフについては本人の意向を最優先に尊重し、サポートしていくと表明しています。五島選手をはじめとする選手たちが、どのような道を選ぶのか注目されます。

休部の理由と会社の説明
会社側は、本業とのシナジーが高い領域へ取り組みを集中する方針のもと、熟考した結果の決断だと説明しています。実業団スポーツを取り巻く環境が厳しさを増すなか、苦渋の決断だったことがうかがえます。
長年にわたりチームを支えてきたファンや関係者にとっては、寂しい知らせとなりました。しかし選手たちの競技人生は続きます。それぞれの新たなスタートを、温かく見守りたいところです。
ラストランは11月23日のクイーンズ駅伝
チームとしてのクイーンズ駅伝最後の出走は、11月23日の大会となります。昨年は5位に入り、シード権を保持しています。名門の名にふさわしい、最後の走りに期待が集まります。

47年の歴史に感謝を込めて
1979年の発足から約47年。資生堂ランニングクラブは、日本の女子陸上の歴史そのものでした。11月23日のクイーンズ駅伝では、選手たちが最高の走りで有終の美を飾ってくれるはずです。テレビや現地で、ぜひそのラストランを見届けましょう。そして新たな道を歩む選手たちへの応援を、これからも続けていきましょう。

