気象庁は16日午後2時からの記者会見で、同日昼に発表した緊急地震速報について、カムチャツカ半島付近で発生したマグニチュード6.9の地震をマグニチュード9.9と過大に推定していたと発表しました。震源も千島列島付近と誤って判定していました。会見した海老田綾貴・地震津波監視課長は「大変なご迷惑をおかけした」と謝罪しました。
速報から取り消しまでの約10分間
16日午後0時38分ごろ、気象庁は「千島列島付近でM9.9の地震が発生した」として、北海道から東海地方の広い範囲に緊急地震速報を発表しました。しかし強い揺れは観測されず、約8〜10分後の午後0時48分ごろに速報は取り消されました。緊急地震速報が取り消されるのは初めてのことです。
NHKは朝の連続テレビ小説の再放送を中断してニュースに切り替え、取り消し後は異例の対応として「日本の名峰 北アルプス」を約3分間だけ放送しました。青森市では国民スポーツ大会の陸上競技会場にもアナウンスが流れ、一時騒然となりました。
実際の地震はM6.9、国内の最大震度は1
実際に発生していたのは、カムチャツカ半島付近を震源とする深さ約160キロのM6.9の地震でした。国内で観測された最大震度は北海道函館市の震度1のみで、震度2以上は観測されませんでした。なおM9.9という数値は、1960年のチリ地震のM9.5という観測史上最大の記録をも上回る異常な規模でした。
サイバー攻撃は否定、原因は調査中
気象庁は、過大推定の原因について「現在調査中」とした上で、サイバー攻撃を受けた可能性については「なかった」と明言しました。16日午後3時40分時点で、緊急地震速報を発表するシステムは正常に作動しているということです。原因の究明とともに、誤報を防ぐための仕組みの見直しも求められそうです。

