農林水産省は10月30日、全国のスーパー約1,000店舗のPOSデータに基づくコメの販売価格を公表した。10月19~25日の5kg当たりの平均価格は2,788円(税込)で、前週より33円安い。下落は11週連続となり、前年同期より1,420円安い水準まで落ち込んだ。
価格の推移:年末年始のピークから1,600円超の下落
農水省の集計によると、平均価格は2026年1月以降、下落基調に転じ、9月7日の週に3,000円を下回った。それ以来、3,000円割れが定着している。ピークだった年末年始の週(4,416円)からは1,600円以上下がり、前年同期の週(4,208円)と比べると1,420円、率にして33.7%安い。
内訳では、販売数量の83%を占めた銘柄米が前週比61円安の2,811円。一方で、ブレンド米など(PB商品を含む)は69円値上がりし2,678円だった。
下落の背景:民間在庫は過去最大規模
背景には、潤沢な在庫がある。9月末時点の民間在庫量は255万トンと、過去最大規模に膨らんでいる。豊富な供給が価格を押し下げている形だ。
日本穀物検定協会が9月に公表した調査では、価格の先行きについて弱気の見通しが示され、価格下落の継続が見込まれているという(テレビ朝日が報道)。

暮らしへの影響と今後の注目点
コメ価格の下落は、毎日の食卓を預かる家計にとって朗報と言える。ただ、価格下落が長引けば、生産者の収益への影響も無視できない。今後の注目点は、新米の流通が本格化する中での在庫の消化ペースと、生産者側の集荷価格の動向だ。
なお、11月は調味料などを中心に1,477品目が値上げされており、コメ以外の食品価格は依然として高止まりが続いている。家計の負担は全体としては軽くない状況だ。コメの値下がりが家計全体をどの程度押し上げるのか、年末年始の需要期の価格動向とあわせて注目したい。

