外国人の増加を「社会にとって良いことが多いと思わない」と考える中学生が、2025年の調査で4割を超え、2022年の2割超から倍近くに増加したことが7日、東京大学の仁平典宏教授(社会学)の分析で分かった。首都圏の公立中学校での調査で、ネット上の言説の影響が指摘されている。何が変わったのか、調査の内容を整理する。

調査結果——4割超が否定的、22年から倍近くに
調査は、首都圏の公立中学校10校の生徒約2千人を対象に、2012年から開始された。主に2018〜19年、22年、25年分が分析された。外国人の増加について「社会にとって良いことが多いと思わない」と答えた中学生は、2025年の調査で4割を超えた。2022年の2割超から倍近くに増えたことになる。調査結果は7日、東京大の仁平典宏教授の分析として明らかになった。
「ルール重視」の逆転——かつては肯定的だった層が否定的に
仁平教授の分析では、価値観の変化も浮かび上がった。ルールを破る人を厳しく罰すべきだと考える生徒が、外国人の増加を否定的に見る傾向があった。過去の調査では、ルールを重視する生徒は外国人の増加に肯定的だったが、2025年は否定的になり逆転したという。「ルールは厳守すべきだ」という価値観が広がっており、それが排外的な志向と結びつきやすくなっていると、仁平教授は分析している。

ネットの影響か——参院選を機に言説が急増
背景として指摘されているのが、インターネット上の言説の影響だ。仁平教授は、2025年の参議院選挙に絡み「外国人は悪さをしているという言説がインターネット上で急に増えた」とし、ウェブの影響を強く反映している可能性を指摘した。選挙をきっかけに広がった言説が、若い世代の意識にも影響を与えた可能性がある。
単なる保守化ではない——寛容さを示す傾向は9割超
一方で、調査結果を単なる保守化と捉えることはできないと、仁平教授は分析している。寛容さなど「リベラル的志向」を示す傾向も9割超にのぼったからだ。寛容な姿勢を持ちながら、外国人の増加には否定的な見方をする生徒が増えているという、複雑な構図が見えてくる。
まとめ
中学生の4割超が外国人の増加に否定的な見方を示し、2022年の2割超から倍近くに増えたことが、東京大の仁平教授の分析で分かった。背景には「ルールは厳守すべきだ」という価値観の広がりと、参院選を機にネット上で増えた言説の影響が指摘されている。一方で寛容さを示す傾向は9割超と高く、単純な保守化では説明できない複雑な変化が起きている。
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(出典:共同通信/47NEWSの報道をもとに編集部が解説。出典リンク:https://www.47news.jp/15195206.html )

