三井住友フィナンシャルグループ傘下のSMBCコンシューマーファイナンス(旧プロミス)と三井住友銀行は11月5日、それぞれ別の不正アクセスによる情報漏えいを発表した。消費者金融側では最大32万118人分の個人情報が流出し、氏名や住所だけでなく年収や借入額まで含まれている。銀行側では顧客のメールアドレス22万7216件が流出した。アイリスオーヤマの約770万人分に続く大規模な流出で、対象者はどう確認し、どう注意すればいいのかを整理する。

何が起きたのか——保証業務のシステムが不正アクセス被害
SMBCコンシューマーファイナンスによると、11月2日にカードローンの保証業務に使うシステムへの不正アクセスを検知し、同日中にシステムへのアクセスを遮断した。だが、一部のデータが外部に送信されており、その中に顧客情報が含まれていたことが判明した。漏えいしたのは最大32万118人分の個人情報だ。同社は2026年3月時点で189の金融機関からカードローンの保証業務を請け負っており、流出したのは地方銀行や信用金庫、ネット銀行などのカードローン利用者の情報だ。ドコモSMTBネット銀行(旧住信SBIネット銀行)は同日、最大12万2635人が同行の顧客だと明らかにした。
漏えいした情報——氏名・年収・借入額・運転免許証番号まで
漏えいした情報には、氏名、性別、生年月日、住所、自宅と携帯の電話番号、メールアドレス、運転免許証番号のほか、勤務先や年収、ローンを借りた金融機関のコード、顧客番号、保証額(借入額)、契約日などが含まれる。運転免許証など本人確認書類の画像は含まれていないという。現時点で、流出した情報の悪用などは確認されていないとしている。同社は保証システムを一時停止し、安全性の確認と必要な保守作業を進めている。対象者には個別にメールかSMSで案内する予定で、問い合わせ窓口は03-5677-9228(平日9時〜18時)だ。

三井住友銀行はメールアドレス22.7万件が流出——別の事案
同じ11月5日に、三井住友銀行も別の情報漏えいを発表した。メール配信の委託先であるアララのサービス「アララメッセージ」への不正アクセスにより、顧客のメールアドレス22万7216件が流出した。対象は7月1日から10月31日までに同行が配信した、主に法人、一部個人事業主向けのメールの宛先だ。口座番号、預金残高、暗証番号、インターネットバンキングのIDやパスワードは含まれていないという。同行は10月28日に不正アクセスの報告を受け、11月2日に漏えい確認の報告を受領した。問い合わせ窓口は0120-917-826(11月30日までの平日9時〜17時)だ。
対象者はどうすればいいのか——偽の連絡に注意
対象者への個別の連絡は、メールかSMSで行われる予定だ。ただ、こうした事案では本物の連絡を装った偽のメールやSMSが出回ることもある。届いた連絡に記載されたURLを安易に押さず、銀行や会社の公式サイト、公式の問い合わせ窓口から自分で確認することが大切だ。銀行や金融機関が、電話やメールで暗証番号やパスワードを聞き出すことはない。心当たりのない連絡には対応しないよう注意が必要だ。
相次ぐ情報流出と特殊詐欺対策——警察との連携も開始
情報流出の発表はこの日だけでも相次いだ。居酒屋「白木屋」などを展開するモンテローザは、メールマガジン会員の個人情報が約62万件流出した可能性があると発表した。アイリスオーヤマの約770万人分、MUJIカード、NTTドコモと合わせ、外部サービスや委託先を狙った不正アクセスが続いている。一方、三井住友銀行とSMBC信託銀行は警察庁と新たに協定を締結し、11月9日から警察庁と都道府県警察との「情報共有型連携」を開始する。特殊詐欺被害の拡大を防ぐ狙いだ。
まとめ
SMBCコンシューマーファイナンスで最大32万118人分の個人情報が漏えいし、年収や借入額、運転免許証番号まで含まれている。三井住友銀行でもメールアドレス22万7216件が流出した。いずれも現時点で悪用は確認されていないが、対象者には個別に連絡が届く予定で、偽の連絡には注意が必要だ。相次ぐ情報流出のなかで、委託先を含めた企業の情報管理のあり方が問われている。

