警視庁は来春、自動運転に関わる交通事故の調査と防止を専門に担う部署を交通部内に新設する方針を明らかにしました。自動運転の実証実験が全国に広がる中、事故原因の究明には高度な知識と技術が必要とされており、蓄積したノウハウを他の都道府県警察とも共有していく考えです。(ジャパンタイムズ)

新部署の任務|レベル4の申請受付から事故調査まで
新設される部署は、特定の条件下でシステムがすべての運転操作を行う「レベル4」の自動運転サービスの申請受付を担当します。あわせて、自動運転車が関係する事故の原因調査や、事故防止の啓発活動も担います。
自動運転車の事故では、運転者の操作ミスだけでなく、センサーやソフトウェアの不具合など、従来の事故とは異なる原因が絡む可能性があります。こうした調査には専門的な知識が欠かせず、警視庁は組織的に対応できる体制づくりを急いでいます。
背景|2027年に日本初の無人タクシーサービス開始へ
タクシー配車アプリのGO、米ウェイモ、タクシー大手の日本交通は9月、2027年に都内で無人タクシーサービスを共同で開始すると発表しました。日本初の商用サービスとなり、車両は段階的に約100台まで拡大する計画です。
政府は2030年度までに、バス・タクシー・トラックなどの自動運転サービス車両を1万台に増やす目標を掲げています。自動運転の社会実装が本格化するのを前に、警察の捜査・審査体制の整備が追いつくかどうかが問われています。

全国への波及|実証実験は各地に拡大中
自動運転の実証実験は今や全国各地で行われています。警視庁が蓄積する専門知識は、他の都道府県警察と共有される予定で、全国の警察が足並みをそろえて対応できる体制を目指します。
事故が起きた際の責任の所在についても整理が進んでいます。レベル4の運行では、運行を管理する事業者が損害賠償の第一次的な責任を負う枠組みとされており、被害者の迅速な救済と、技術的な原因究明の両立が求められます。

まとめ
警視庁が自動運転事故の専門部署を来春新設します。2027年の無人タクシー開始を控え、レベル4の審査から事故調査、防止啓発までを一手に担う体制づくりが進みます。技術の進化に制度と捜査力が追いつくか、今後の動きに注目しましょう。街で自動運転車を見かけたら、まずはその仕組みを知ることから始めてみてください。

