野党6党、簗農相の辞任要求で一致|問責決議案の提出も検討

野党6党、簗農相の辞任要求で一致|問責決議案の提出も検討

立憲民主党など野党6党の参院国対委員長が10月9日、国会内で会談し、簗和生農林水産相の辞任を求める方向で一致しました。簗氏に対する参院への問責決議案の提出も選択肢として検討する方針を確認しています。発端は、簗氏が衆院選で自身を応援しなかった首長がいる自治体の道路予算をカットした旨の発言をしたとされる問題です。(毎日新聞、信濃毎日新聞)

問題となった予算カット発言

毎日新聞によると、野党各党が問題視したのは、簗氏が衆院選で自身を応援しなかった首長がいる自治体の道路予算をカットしたと発言したことです。税金の配分を担う大臣が、選挙での支援の有無を理由に予算を左右するかのような発言をしたとして、批判が広がりました。

簗氏はその後、この発言を撤回し、予算削減の働きかけ自体を否定しています。この点について、立憲民主党の水岡俊一代表は党会合で「自らの影響力を誇示するため有権者にうそをついたことになる」と非難しました。

公明党の西田実仁幹事長も党会合で、簗氏の発言を「どう喝だ」と指摘したうえで、「税金を配分する責任者なので、説明が必要だ」と強調。簗氏が十分な説明責任を果たさなければ辞任すべきだとの認識を示しました。

問責決議案の提出を検討、可決の可能性も

立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長は10月9日、問責決議案を参院に提出する検討に入ったことを自民党の磯崎仁彦参院国対委員長に伝えました。野党6党の会談では、辞任要求で一致するとともに、問責決議案の提出も選択肢として検討する方針が確認されています。

参院は少数与党のため、決議案が提出されれば可決する可能性があると報じられています。可決された場合、参院で農相が関連する質疑は事実上不可能となるため、簗氏の進退に波及する可能性があると指摘されています。

高市首相は罷免を否定、任命責任には言及

一方、高市早苗首相は簗氏の罷免を否定しています。首相は「任命責任は当然、私にある」と述べる一方で、簗氏には「丁寧に説明し、姿勢を正し、職務を全う」するよう求め、「仕事で結果を出して返す」ことを期待する考えを示しました。首相は、簗氏に説明責任を果たさせたうえで職務を続けさせる方針です。また、野党が求めた全省庁を対象とした調査の実施には応じない姿勢を示しています。

首相の対応をめぐっては、SNS上でも「任命責任」への言及が話題となり、さまざまな意見が寄せられています。

簗氏の経歴とこれまでの経緯

簗和生氏は衆院栃木3区選出の自民党議員で、第2次高市早苗改造内閣の発足に伴い9月17日に農林水産相に就任しました。就任会見では、過去の性的少数者をめぐる発言や政治資金収支報告書への不記載について記者団から問われ、説明を避ける場面もありました(朝日新聞、産経ニュース)。

2021年5月の自民党会合では、性的少数者をめぐり「種の保存に背く」という趣旨の発言をしたとされ、複数の出席者が明らかにしたと報じられています。また、旧安倍派の政治資金問題では収支報告書に1746万円の不記載があり、2024年に党から役職停止6カ月の処分を受けていました。こうした経緯もあり、閣僚への起用当初から野党などから批判の声が上がっていました。

与党内や地元からも厳しい声

批判は野党にとどまりません。共同通信によると、10月9日の自民党の部会では鈴木宗男氏が簗農相を叱責し、「心構え」を求める場面がありました。毎日新聞は、与党内からも簗氏の辞任論が出ていると報じています。地元の県連からも厳しい声が上がっていると伝えられています。

就任から1か月もたたない大臣をめぐって身内からも批判が出るのは異例の事態です。SmartFLASHは、2007年には農相が4か月で3人交代した例もあると指摘しています。政権の求心力にも関わる問題として、与党内の動向にも注目が集まっています。

まとめ

野党6党は簗和生農相の予算カット発言を問題視し、辞任要求で一致するとともに、参院への問責決議案の提出を検討しています。一方の高市首相は罷免を否定し、職務の継続を求めています。与党内や地元からも厳しい声が上がるなか、参院が少数与党の状況で問責決議案が提出・可決されれば政権運営への影響は避けられません。簗氏が十分な説明責任を果たせるのか、今後の国会の動きに注目が集まります。政治の動きを身近な人と話し合うきっかけとして、この記事をシェアしてみてください。

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